その他の症例08 歌う際にノドがひっかかる・ノドの閉塞感

患者

20代 女性

症状

 

2年前から歌う際にノドの引っかかりを感じ始めた。

徐々にノドに閉塞感や、ノドに力が入ってしまうといった症状が出始める。

人前で歌うことが多い為、耳鼻科を受診するも「なるべくノドを使わないように」という指示に留まった為、すがる思いで当院に来院した。

 

施術内容

1回目

首の筋肉を確認すると、ノドの周囲〜首全体に強い緊張が見られた。

また、首の可動域の制限も存在した為、首の治療で呼吸を楽にすることができれば声も出しやすくなると判断。

手足のあるツボと背中のツボに刺鍼。

治療後は首の可動域が広がり、声も出しやすいことを確認し、1回目の施術を完了とした。

 

2回目

1週間後に来院。

前回の治療後、声は明らかに出しやすくなったとのこと。

前回の治療に加え、痛みのあった左肩の治療を行う。

痛みがかなり軽減したことを確認し、2回目の施術を終える。

 

3回目

前回の治療後、2年前の良かった時の声が出せるようになり、とても嬉しかったとのこと。

首の可動域制限がまだ少しあった為、背中のツボに刺鍼。

また、右側のノドの周囲に緊張が見られた為、そこの施術も行い、完了とした。

 

同時に治療した症状

首・肩のこり感

 

考察

ノドの違和感を抱えているケースは目立たないようで意外と多い。

本例のようなノドを酷使するケースであれば、よりノドの違和感を抱えやすいものである。

発声の仕組みは複雑であり、ノドの解剖学的な位置からしても直接触れたりすることは困難である。

今回は、足のツボでノドの状態を整えるといった鍼の特性が活かせたことで、このような結果に繋がったといえる。