逆流性食道炎

このページでわかること

逆流性食道炎とは?

当院は日本でも珍しい逆流性食道炎に特化した鍼灸院です。

私自身も逆流性食道炎に悩まされていました。

この病気の難しいところは,原因がわかりにくいところです。

胃酸を抑える/油っぽいもの避けるなどの逆流性食道炎対策だけでは治らないのは,他に原因があるからです。

ここでは通り一辺倒の解説ではなく,私の見解をまじえて逆流性食道炎について解説していきましょう。

 

逆流性食道炎とは胃酸が食道やノドまであがってきて,胸焼けやノドの違和感,口の中がすっぱいなどの症状に悩まされる病気です。

胃カメラで診断されるケースがほとんどです。

胃酸が上がってくるのなら,胃酸を減らせば良さそうですよね。

実際にその通りで,プロトンポンプ阻害薬という胃酸を減らす薬がとても効果的と言われています。

ところが,胃酸を減らしても症状が減らないケースもあるんです。

当院にみえる方のほとんどがこのパターンです。

また胃カメラで異常が見つからないケースも増えています。

このような症状があっても検査で異常が見つからない/胃酸を減らしても改善しないものを,非びらん性胃食逆流症と呼んでいます。

この非びらん性胃食逆流症も鍼が効果的です。

 

逆流性食道炎非びらん性胃食逆流症は症状がとてもよく似ています。

似ているのに,原因も対処法も全く異なります。

これがわかっていないと,なかなか治らずに数ヶ月〜年単位の症状になってしまいます。

症状の改善は積み重ねであるべきで,ただ同じことを繰り返しても同じ結果しか得られませんよね?

違いを表にしてみました。

Fass R:J Clin Gastroenterol Vol41(2)131 2007から作成

よく見てほしいのは割合のところです。

胃カメラで食道に傷が見つからないタイプの方が多いんです。

 

ここからは各症状の解説をしていきます。

逆流性食道炎非びらん性胃食逆流症ではそれぞれ解説が異なりますので,このように

逆流性食道炎

非びらん性胃食逆流症

色分けして解説していきます。

ポイント

逆流性食道炎 非びらん性胃食逆流症は症状がほぼ同じだが,原因も対処法も異なる

この2つを合わせて胃食逆流症(いしょくぎゃくりゅうしょう)とよびます。

胃のいっくん
解説していきます!

逆流性食道炎/非びらん性胃食逆流症の症状と解説

呑酸(どんさん)

呑酸(どんさん)とは,胃酸がノドや口まで上がってきて酸っぱい味がすることです。

胃酸はpH1.1の強い酸です。

レモンがpH2.3,お酢でpH2.8なのでいかに胃酸がつよいか,お分かりいだたけるかと思います。

口の中が酸っぱくて気持ち悪いので,しょっちゅう水を飲んだり,水で口をゆすぎたくなりますよね。

この呑酸は逆流性食道炎非びらん性胃食逆流症でしかおきない症状です。

呑酸があればこのどちらか,といっていいです。

 

呑酸とげっぷの違いは?

どちらも逆流性食道炎ではよくおきる症状ですが,この2つはかなり違います。

呑酸とは,胃酸が口の中に逆流することによるおきる酸味や苦みのことで

げっぷとは胃の中にたまった空気やガスが出ることです。

逆流性食道炎の呑酸

胃酸が逆流しているか,唾液が少ない場合におきます。

唾液で胃酸は中和されるから,というのが理由です。

口の中が酸っぱい/苦いなどの症状のほかに,口内炎や舌炎ができることがあります。

胃酸によって口の中が乾いたような感じがする場合もありますね。

鍼で胃の働きを整え,唾液が出やすくなる治療を行います。

非びらん性胃食逆流症の呑酸

口の中が酸っぱい/苦い感じがします。

実は胃酸そのものは誰でも逆流しています。

どのくらい逆流しているかというと,1日に50回ほどと言われています。

結構多いですよね。

これだけ逆流していても,ほとんどの人は症状を感じません。

この差はなんでしょうか?

原因は口の中が過敏になっていること唾液の量が少ないことだと考えられます。

唾液の分泌に関わる顔面神経を刺激したり,口の中の知覚過敏を抑える治療をおこないます。

 

胃もたれ

胃もたれは胃が重く感じることです。

胸やけと胃もたれは似ていますよね。胸やけは胸のあたりが熱く感じることが特徴です。

胃もたれは,胃が重たい以外にも,胃のむかつき,気持ち悪い,消化不良などいろいろな言い方があります。

食道のしょくどん
この2つの違いはわかりにくいです!

逆流性食道炎の胃もたれ

逆流性食道炎で胃もたれは起こらないと考えます。

胃もたれは消化不良なので,胃酸が逆流することとは関係がありません。

もし逆流性食道炎なのに胃もたれも感じてみえるのでしたら,非びらん性胃食逆流症かもしれません。

非びらん性胃食逆流症の胃もたれ

胃もたれで悩みやすいのは非びらん性胃食逆流症の方です。

食べていないのに胃がもたれる,少し食べただけで胃が重くなるなどの症状に悩まされます。

食欲がなくなり,体重がへってしまう人も多いですね。

原因は3パターンで

①胃の知覚過敏

胃が過敏になり,少し食べただけで重たく感じてしまう。

②胃酸が足りない

胃酸が不足している為,消化が進まずに胃が重たくなる。

このタイプは便秘が多く,お腹が「ぐ〜っ」と鳴らないことが多い。

③腸内細菌が関わっている

食事の偏りなどにより,腸内細菌のバランスが崩れて,腸内でガスが生まれる→そのガスが上がってきて胃が張ってしまう。

げっぷ症状の他,下痢/便秘/ガス症状を併発することが多い。

といったタイプによって原因が異なります。

当院ではカウンセリングでタイプを分類し,患者様に適した施術を行います。

 

胸やけ

胸やけとは,胸が焼けるような感じのする症状のことです。

ほんとうに胸が焼けているわけではなく,

胃酸は強い酸なので胃酸が食道の粘膜に触れると焼けるような感じがします。

というのが胸焼けの説明なのですが,胃カメラで異常が見つからないのに胸焼けを感じる方がたくさんいます。

胸焼けの症状のある人の15~20%にしか、びらんや潰瘍は認められません。

びらん・潰瘍とは?

びらんは粘膜が傷ついていること。びらんよりも傷の具合が深いものを潰瘍とよびます。

食道に異常がないのに胸やけのある方が8割以上なのです。

参考:胃食道逆流症の診断と治療

逆流性食道炎の胸やけ

胃酸が通ることで食道がやけるように熱く感じます。

食道はちょうど胸のあたりなので,胸焼け,というわけです。

胃酸が逆流してしまうのは胃のはたらきの異常ですので,胃のはたらきを調整する鍼をします。

もうひとつの原因として,下部食道括約筋という筋肉がゆるんで胃酸が逆流するので胸やけが起きるとも言われています。

鍼治療で下部食道括約筋の力がもどった,という海外の研究もあります。

出典:https://www.healthcmi.com/Acupuncture-Continuing-Education-News/1660-acupuncture-reverses-acid-reflux-disease-after-drugs-fail

 

非びらん性胃食逆流症の胸焼け

胸焼けは2パターンです。

①食道の知覚過敏

呑酸のところにも書きましたが,胃酸は50回/日も逆流します。

胃酸が逆流するのは日常茶飯事なのです。

しかし,食道の知覚過敏があるとこの逆流のたびに胸焼けしてしまいます。

食べてもないのに胸焼けしたりしませんか?

その場合は食道の知覚過敏が原因の可能性が高いです。

②神経が原因

お腹の感覚神経が圧迫されたり,伸ばされると痛み/熱い感じがします。

お腹にガスが溜まっていると,

ガスが上がってきて胃が膨らみ胃もたれ,

さらにガスがあがってきてゲップ,

膨らんだ胃で神経が圧迫されて胸焼け,ということが起こります。

この場合はお腹を手でさすると一時的によくなることがあります。

自分のことかな?と思った方は胸焼けしているあたりを優しくさすってみてください。

 

ノドの違和感

ノドがイガイガする・ひっかかる・なにかつまっている感じがする・スースーする

症状のパターンは多彩ですが,とにかくノドに違和感がします。

逆流性食道炎のノドの違和感

なぜノドに違和感を感じるのでしょう?それは胃酸がノドまで上がってくるからです。

胃酸が鼻でみつかった,という記録もあるくらい胃酸は逆流します。

胃酸は強い酸ですが,胃は粘膜に守られているので傷つくことはありません。

ところが食道は粘膜がなく剥き出しなので,胃酸の刺激を強くうけます。

刺激でノドがイガイガする感したり,ひっかかるなどの症状が出ます。

非びらん性胃食逆流症のノドの違和感

首の前側がこっていること,ノドに違和感を感じやすくなります。

こっている場所を押されると痛いのとおなじで,ノドのまわりが過敏になっています。

過敏になっていると

鼻水がノドの方に流れる(後鼻漏)のを強く感じ,痰がからんだように感じる。

胃酸の逆流を強く感じ,いがらっぽく感じる。

という症状が出ます。

鼻水がノドの方に流れるのも,胃酸が逆流するのも,実はみんなに起こっていることなんです。

あなたの性格が過敏だとかの理由ではなく,こっていると起きてしまう症状です。

天井を向くと首の前側がピンと伸ばされるように感じませんか?

または下を向くとノドが苦しくなる感じはどうでしょう?

どちちか/両方あてはまるのであれば,非びらん性胃食逆流症の可能性が高そうです。

鍼でこり感を解消すると,症状も改善していきます。

 

吐き気

吐き気は日常生活への影響が大きい症状です。

吐いてしまうことは珍しく「吐きそう」「気持ち悪い」など目に見えない症状に悩まされます。

逆流性食道炎の吐き気

胃酸がこみ上げてくる感じが,吐き気の原因です。

熱いものがこみ上げてきくる感じがなんとも気持ち悪いですよね。

典型的な逆流症状ですので,胃の働きを整える鍼を行います。

小さいゲップがしょっちゅう出る/大きいゲップが出ると楽,という方は下の非びらん性胃食逆流症の説明をご覧ください。

非びらん性胃食逆流症の吐き気

吐き気は複雑な症状で原因は3パターンあります。

①お腹が張っているタイプ

なんらかの理由によりお腹が張っていて,胃のあたりが圧迫されて吐き気を感じるケースです。

やせていてもお腹だけぽこっと出ていたりする方に多く,張っている場所をさすると少し楽になります。

純粋にお腹が張っているだけのケースは少なく,多くの場合は次に紹介する腸内細菌が原因の場合が多いです。

②腸内細菌との関わり

胃もたれのところでも解説しましたが,

食事の偏りなどにより,腸内細菌のバランスが崩れて,腸内でガスが生まれる→そのガスが上がってきてお腹が張ってしまうケースです。

お腹が張った結果,①のような症状がでます。

下痢/便秘/ガス症状をともなうことが多く,食事改善が必須となります。

そういったケアも専門知識をもつスタッフが行いますのでご安心ください。

③首のコリ

首がこっていると吐き気がします。

横隔膜をコントロールする神経が首から出ていることが原因と考えられます。

普段から首がこる,寝るときは吐き気が治る,頭痛や耳鳴りなどの症状がある,などがこのケースの特徴です。

 

長引く咳の原因として逆流性食道炎/非びらん性胃食逆流症の場合があります。

逆流性食道炎の13%が慢性の咳で悩んでいるというデータがあります。

咳→逆流性食道炎とはなかなかわかりにくいので,長期化している方が多いですね。

逆流性食道炎の咳

胃や食道の症状なのに咳が出る理由は,反射です。

少しだけ体の仕組みをお伝えする必要がありますね。

僕たちは口から食事をとるだけでなく,呼吸もします。

食事は食道を通って胃へ,呼吸は気管を通って肺にいきます。

ノドの奥に食事と空気の分岐点があるんですね。

この分岐がうまくいかなくて,食事が気管に入ってしまうことがあります。

飲み物や食べ物でむせて咳が出るときがありますよね?

このむせる現象がそれにあたります。

逆流性食道炎の話に戻りますと,逆流した胃酸が気管に入り,咳が出ます。

風邪による咳であれば1〜2週間で治りますが,胃酸が原因の場合は長引くことが多いですね。

なぜなら胃酸の逆流という原因が治らなければ,咳も出続けるからです。

胃酸の逆流を抑えることで,咳の原因を解消していきます。

非びらん性胃食逆流症の咳

逆流性食道炎でもないのに咳が出ることはあるのでしょうか?

僕も疑問に思った時期もありました。

結論からいえば,あります。

非びらん性胃食逆流症の症状の多くは知覚過敏が原因です。

そして咳は体から異物を出す反射です。

ノド〜気道が過敏になっていると,咳の反射が出やすいです。

実際にそういった方に背中や鎖骨のあたりを緩める施術をすると,咳の出方が軽くなります。

僕の父も原因不明の咳に悩まされていますが,この方法で咳の出方をかなり軽くすることができています。

 

胸の痛み

胸の痛みときいて思い浮かぶのは心臓や肺の病気です。

しかし検査をしても異常がない場合,実は逆流性食道炎非びらん性胃食逆流症が原因の場合があります。

この症状はとくに病院の診察をお願いしています。

逆流性食道炎の胸の痛み

胃酸で食道が刺激されると,胸が痛く感じます。

胸の痛みの原因の40%が逆流性食道炎によるもの,と言われています。

胸焼けやノドの違和感を伴っているのであれば,可能性が高まりますね。

非びらん性胃食逆流症の胸の痛み

原因が胃酸でないこともあります。

胸の感覚神経が圧迫されたり,引っ張られているとこのような症状が出ます。

胸の感覚神経は背骨からぐるっと外側を囲むように胸に分布しています。

なので,上向きで寝たり,横向きで寝たときのように体重で圧迫された時に出やすいのが特徴です。

もちろん,それだけでなくストレスなどで座っている/立っている時も出ることもあります。

また鎖骨の周りにも胸の感覚神経があるので,腕を使ったり,下を向くようなデスクワークがつづくと症状が出ます。

どちらにしても,原因となる神経を割り出して施術することで症状を緩和します。

 

当院の施術が逆流性食道炎/非びらん性胃食逆流症に効果的な理由

このように逆流性食道炎では胃酸の逆流が原因で,

非びらん性胃食逆流症では様々な原因が考えられます。

原因はオーバーラップすることもあり

例えば胃酸もたくさん逆流していて知覚過敏もおきている方もいます。

どちらも口の中が酸っぱくて気持ち悪かったり,胸やけで寝れなかったりと生活への影響が大きいのが特徴です。

この辛さを解消するための場所がグリーンノア鍼灸院です。

逆流性食道炎/非びらん性胃食逆流症に特化した鍼灸院はグリーンノア鍼灸院だけだと思います。

症状を改善するため,このようなサポート体制をご用意しています。

お困りの方はぜひご相談ください。

© 2020 グリーンノア鍼灸院 Powered by STINGER