胸焼け

胸焼けとは

胸やけとは,文字通り胸が焼けるような感じのする症状のことです。

英語でheartburnというらしいですが,そのまんまですね。

実際に胸が焼けているわけではなく,胃の中にある胃液が食道まで逆流し,食道粘膜を刺激することで起こります。

胃酸はph1.1と大変強い酸なので,食道粘膜に触れると焼けるような感じがします。

食道に異常のない胸焼け

ところが,胸焼けの症状のある方々の15~20%ぐらいにしか、びらんや潰瘍は認められません。

食道に異常がないのに胸焼けのある方が8割異常なのです。

参考:胃食道逆流症の診断と治療

ではなにが原因なのでしょう?

 

胸焼けの原因

胸やけが起きる原因=胃酸が逆流する原因です。

ではなぜ胃酸が逆流するのでしょう?

その一つの回答がこの図です。

正常な胃

胸焼けが発生している状態

下部食道括約筋という筋肉が緩んで胃酸が逆流する,と言われています。

胸焼けが起きる病気

胸焼けが起きる病気は逆流性食道炎の他に慢性胃炎,胃潰瘍,十二指腸潰瘍などの可能性があります。

胃潰瘍も十二指腸潰瘍も胃の痛みが起きるのが特徴ですが,痛みが軽く気づかない場合もあります。

繰り返しになりますがグリーンノア鍼灸院ではまず胃カメラなどの検査をすすめています。

 

胸焼けと下痢

胸焼けと下痢は同じお腹の症状ですが,原因となる場所が異なります。

胸焼けは胃のあたり,つまりおへそよりも上のことが多く

下痢は腸なのでおへそか,その下のあたりが痛くなります。

(食あたりなどの場合は胸焼けと下痢が同時に起こることもあります)

つづく胸焼け

食べ過ぎや飲み過ぎなどで胸焼けになることは誰しも経験があるでしょう。

このような原因がないのに続く場合は逆流性食道炎,機能性ディスペプシアなどの可能性が出てきます。

胸焼けのときの飲み物

胸焼けのときはお酒や炭酸飲料,コーヒーや柑橘系の飲み物は避けた方がいいでしょう。

なぜなら食道に対する刺激が強いからです。

じゃあ何を飲んだらいいんですか?とよく聞かれますが,水をお飲みください。

どうしても何か味のあるものが飲みたいときはお茶を飲んでください。

胸焼けが治れば元の生活に戻して大丈夫です。

胸焼けと牛乳

よく知られていることですが,牛乳は胃の粘膜を保護してくれます。

食道・胃の粘膜を保護することで胃酸による刺激から守ってくれるようになります。

NGな飲み物が多いなか,プラスに働く牛乳は積極的に飲んでいきたいですね。

 

胸焼けの治し方

胸焼けのときに最初にやるべきなのは食生活の見直しです。

食べ過ぎ飲み過ぎの自覚がある方はまず控えるところからはじめてください。

それでも改善しない時は病院を受診してください。

そこで検査と投薬を受けていただくのが第一選択肢です。

それでも治らない時が,鍼灸の出番です。

胸焼けと鍼灸

ここで鍼灸師の出番です。

鍼灸は原因がわからないものの治療が得意です。

このような症状の原因はお腹や背中の筋肉の張りが原因と考えています。

首が凝ると頭が痛くなりますよね。

それと似ていて,筋肉の張りが内臓に影響を与えることを体性内臓反射と言います。

鍼灸はこの仕組みを利用して,胸焼けの治療をします。

当院では手足のツボを使ってお腹や背中の張りを解消していきます。