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逆流性食道炎にまつわる5つの意外な事実

日本人の10人に1人がなるといわれいてる逆流性食道炎ですが,知られていないこともたくさんあります。

今回は逆流性食道炎にまつわる意外な事実5選という内容をお伝えします。

6割は胃カメラで検査しても異常がない。

胃カメラで検査しても,6割の人は食道になんの異常もありません。

正確には逆流性食道炎ではなく,非びらん性胃食逆流症といわれます。

特に食道に異常がない逆流性食道炎という意味です。

逆流性食道炎と,非びらん性胃食逆流症をあわせて胃食逆流症といいます。

検査しても6割も異常がないわけなので,逆流性食道炎って名前もへんですもんね。

この原因は不明と言われていますが,胃や食道の知覚過敏や,腸内で発生するガスが原因と考えています。

食事が関わってくるので,お悩みの方はこちらもご覧ください。

健常人でも胃酸の逆流は日に50回ほど起きる。

症状がない人でも胃酸が50回も逆流していることがわかっています。

驚きですよね?

今までは逆流するから,辛いんだ!と思っていたら,逆流していても症状がない人がいる,と。

一方,胃カメラをしても異常がないけど,逆流症状に苦しむ人がいます。

さっき話した非びらん性胃食逆流症ですね。

このことからわかるのは,胃酸の逆流だけが原因じゃないってことです。

じゃあなんなのか?というと僕は食道の知覚過敏が原因と考えています。

知覚過敏とは,歯医者さんでよく出てくる単語で,普段なら痛く感じない刺激が痛く感じること,です。

食道が過敏になって普段なら大丈夫な刺激,それこそ胃酸の逆流でも辛く感じるようになる,ということですね。

その証拠に,お風呂に入ってるときは症状を感じない人がほとんどです。

この話だけで動画1本になると思うので,ここまでにしますが,逆流は誰にでも起きている,ということでした。

 

太っていなくても起きる

人昔前までは,太っている人に起きやすいと言われていました。

胃が圧迫されて胃酸が逆流すると考えられていたんですね。

ですが,実際の患者さんでは痩せている人の方が多い印象です。

胸焼けや胃もたれで食事量が落ちるので,痩せていく人が多いんですよね。

で,痩せて治るならうちにくることはないので,やはり体重が多いのはあまり関係がない,といえそうです。

 

生活習慣の改善単独では症状改善につながるというエビデンスは少ない

少ないだけでゼロではないのですが,現状はこれやったら100%よくなる,という方法はありません。

というよりも,僕がみている限り,皆さん自分でできる努力はしている人が大半です。

みんなが絶対に治る方法があれば,教えてあげたいですよ。

薬でよくなる人,ストレス減らしてよくなる人,食事でよくなる人,鍼でよくなる人,実際はいろんなパターンはあります。

ストレスをゼロにするのは難しいので,薬を飲んでもよくならない人は相談してもらえると嬉しいです。

うちでは来院された方には鍼だけでなく食事のアドバイスもしていますので。

生活習慣の単独改善では効果がないなら,合わせ技でいきましょう。

 

ピロリ菌を除菌すると逆流性食道炎になりやすい

大前提としてピロリ菌は除菌した方がいいと思います。

逆流性食道炎よりも胃癌の方がこわいので。

ただどうな薬でも副作用があるように,ピロリ菌を除菌すると逆流性食道炎になりやすいです。

なぜなら,ピロリ菌は胃液を作る細胞を破壊するからです。

ですが,胃酸の増加だけで逆流性食道炎になるわけでもありません。

最初にお話したように逆流性食道炎といっても胃カメラに異常がないものもあります。

そういう場合は胃酸の量はあまり関係ないので,他の原因を考えていくことになります。

うちでも口の中のpHや唾液の量などをチェックして原因を消去法で見つけていきます。

わからないまま進むことほど不安なことはありません。

一緒に原因をさぐっていきましょう!

 

というわけでまとめると

  • 6割は胃カメラで検査しても異常がない。
  • 健常人でも胃酸の逆流は日に50回ほど起きる。
  • 太っていなくても起きる
  • 生活習慣の改善単独では症状改善につながるというエビデンスは少ない
  • ピロリ菌を除菌すると逆流性食道炎になりやすい

です。

事実を知るだけで,少し楽になるものです。

回復の一助になれば幸いです。

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