お腹が張る 栄養

プロテインで下痢する原因と対策

プロテインのせい??

プロテインを摂取すると下痢をする人は多く、私も高価なプロテインを買って下痢して、お金を無駄にしてしまいました。

牛乳が合わないのかと思って水に変えたり、プロテインの材料に問題があるのかと思っていろんな種類のプロテインを試しましたが、あまり違いはありませんでした。

しかし、私が下痢しなくなった理由は胃酸にありました。こんにちは、私は胃の専門グリーンの鍼灸院を経営しているミキヤ先生です。今回は、プロテインを飲んで下痢する理由についてお話しします。

知っておこう!タンパク質

まず、プロテインを飲む人はタンパク質を摂りたくて飲んでいると思います。タンパク質は髪の毛や筋肉、そして筋肉をコントロールする神経、そして筋肉を成長させる成長ホルモンといった、体の全てのパーツの材料がタンパク質です。ただし、タンパク質をただ摂るだけではダメです。プロテインを飲んでタンパク質を摂った後、胃で溶かして腸から吸収して、そして肝臓でもう一度作り直すこうやって初めて、タンパク質は自分のものになります。

例えば、あなたが玄関から入らないサイズのベッドを買ったとしましょう。そうすると、まずベッドをばらして小さくして玄関から入るようにしてからに家に運び込んで、もう一度組み立てますよね。それと同じことを私たちも行なっているのです。

冒頭でお伝えしたように、プロテインが合わない人がいます。中には、牛乳に含まれる乳糖が悪くて下痢する人がいるので、これは水に変えてみてください。それから、プロテインの材料が合わない人もいます。ホエイ、ソイプロテインに含まれている乳糖で下痢しちゃう人がいるんですが、確かにプロテインを変えてうまくいく場合もあります。ですが、今あるプロテインはもったいないですし、プロテインも安くないので、まずこの記事を見てから、どうするかを決めてください。

プロテインは●●す必要があり!

プロテインに含まれるタンパク質は溶かす必要があります。溶かすのは胃酸の役目ですが、その胃酸が十分に出ていないとうまく溶けず、かえってお腹の調子を崩して下痢してしまう場合があります。今から、ちゃんと胃酸が出ているかを確認する方法をお伝えしますので、ぜひやってみてください。1番簡単な方法からお伝えします。

1つ目の方法は重曹を使う方法です。重曹は、よく掃除に使うイメージがあるんですが、食事用の料理に使うこともできます。この重曹を小さじ1/3(それがない人はひとつまみ)コップに入れて、そして水100ml(測れない人はコーヒーカップ半分で測ってください)。そしてそれを朝何も食べていない、飲んでいない状態で飲んで、ゲップがもし出なかったら、あなたは胃酸が少ないです。ゲップが出る人は胃酸が出ています。なぜかというと、重曹というのは重炭酸ナトリウムというもので、胃酸と反応してガスを産みます。胃酸が出ている人は反応してゲップとして上がってきますが、胃酸が少ない人はゲップが出ません。とても簡単な方法なので、まずこれを試してみてください。

2つ目はレモンを使う方法です。レモンと言っても、レモン丸ごと用意する必要はなくて、果汁100%のポッカレモンがおすすめです。これを大さじ1杯に対して、水を3倍で薄めてプロテインと一緒に飲んでみてください。そして飲んだ時に、お腹が張ったり、下痢がいつもよりもなければ、胃酸不足の可能性が高いです。逆に、これを飲むと胃が痛いという方は、胃の粘膜が弱っている可能性がございます。これは、レモンそのものがタンパク質を消化してくるわけではないですが、胃の中のpHを酸性に傾けて消化をスムーズにする働きがありますので、レモンで楽になるのであれば,胃酸が不足している可能性が高いでしょう。

3つ目は、ペプシノゲーン検査です。聞きなれない名前かもしれませんが、健康診断のオプションでできる検査です。約3000円ほど払うと、血液検査で一緒に行ってくれます。ペプシノーゲンというのは、胃酸の材料になる物質で、主に胃の中にあるんですけど、1%か血液の中を漂ってますので、血液検査でその1%を拾って、どのぐらいの量があるのかなっていうのを出すことができます。つまり、間接的に胃酸の量を測ることができるんですね。数字として70以上であれば胃酸が足りています。40以下の人は胃酸が少ないです。胃酸過多の人は100以上の数字が出てくることがあります。こうやって数字で分かるので、正確に胃酸の量を知りたい方は、この方法がオススメです。

胃酸の量を測る方法として、ビーツ法という方法もあります。これは、ビーツという赤い野菜に含まれる色素が、胃酸によって分解されるので、これを食べた時に赤いおしっこが出る人はビーツ尿といって胃酸が少ないですっていうサインになるんですが、ビーツをどれぐらい食べるといいのかっていうのが結構曖昧なので、僕はこの方法はあまりお勧めしません。

ですので、重曹かレモンがペプシノゲン検査で胃酸がちゃんと出てるかっていうのをテストしてもらうといいと思います。

胃酸が少ない!じゃあどうする

胃酸が少ないことがわかりました。どうしたらいいかと言うと、まず一番簡単なのは、タンパク質は大きいので、もっと小さいアミノ酸という形で取ることです。アミノ酸というのは、アミノ酸がたくさん集まるとタンパク質になります。そして私たちは食べたものを溶かしてアミノ酸にして吸収しているので、あらかじめバラした状態の物を取る方が胃腸の負担は少ないわけですよ。

ただ、ここでポイントなんですが、アミノ酸と書いてあったら何でもいいわけではないんですよね。アミノ酸にはいろんな種類があります。体に絶対必要なアミノ酸というのがあります。それが必須アミノ酸で、9種類あります。どれか1個でも足りなければダメです。

有名な話として、アミノ酸のオケ理論という話があります。このイラストを見てください。アミノ酸を並べて風呂の桶みたいにしてあるんですけど、この中のどれか1個でも足りない時に穴が開いて水が漏れてしまう。つまり、アミノ酸で何か作る時にどれか1個の材料が少なければ、その材料がうまくできない。だから、必須アミノ酸すべてしっかり取る必要があります。これがアミノ酸のオケ理論なんですね。

じゃあ必須アミノ酸が全部取れるのは何かというと、EAAと書いてあるアミノ酸のサプリでしたら、必須アミノ酸をすべてカバーすることができます。お勧めです。ただ、どうしても買うことができない、入手が難しい、若干面倒くさい、そんな方は、先ほどのレモンの汁をプロテインに混ぜて飲めば消化が進むので、普通に飲むよりは全然おすすめです。それをやってみてください。まとめると、タンパク質をとって下痢する人がいます。そして、タンパク質っていうのは、タンパク質をアミノ酸に変えて腸から取り込んで、肝臓で作ってはじめて体の中で役立てることができます。じゃあ一番最初の関門の胃でしっかり消化できてるか?胃酸がたくさんあるかっていうのチェックしなければなりません。そのために重曹だとかレモン汁とかペプシノゲン機能検査を試してみて、胃酸がちゃんと出ているか?を確かめてください。もし出ていない方は、先ほどのアミノ酸サプリ、EAAと書いてあるものを飲んで、胃の負担を少ない状態でちゃんと取り込んであげるが難しい人は、レモン汁をプロテインに混ぜて飲んであげるということをお勧めいたします。そして実際に消化できてますよ。でも問題がありますよね。ちゃんと腸で吸収できて、肝臓で作れるんですかっていう問題があるんですよ。それも確かめた方が安心ですよね。

本気で改善するなら

その確かめ方がちゃんとあるんです。ただし、健康診断を受けていて血液検査の結果が手元にある方だけです。血液検査の結果が手元にある方は、一緒に見ながらやっていきましょう。今からお伝えする6項目を見ると、あなたがタンパク質をきちんと消化して吸収して合成できてるかが見当がつきます。紹介していきましょう。

一番最初は総コレステロールです。総コレステロールって何か脂肪の大きいやつみたいな感じがするんですか。でもそれはちょっと違っていて、コレステロールって言うのは、例えばテストステロンとか女性ホルモンとか、そういう体の発育に大事なホルモンの材料部品なんですよね。で、それを体中に届けているのがタンパク質なんですよ。タンパク質が少ないと、このコレステロールの数値も下がってきます。具体的には、180よりも少ない人は実はタンパク質不足の可能性がございます。

2つめ行きましょう。γ-GTPです。γ-GTPを何か肝臓でタンパク質を合成するときに出てくる酵素というのは、簡単にいえば体の中のサポーターみたいな存在ですよね。γ-GTPが少ないと、タンパク質をうまく合成できません。そしてγ-GTPの材料も実はタンパク質です。というわけで、数字はどれぐらいかと言うと、20より少ない人はタンパク質不足の可能性があります。

そして3つめと4つめ、一気にいきますね。血液検査の数字を見ると、AST・ALTという項目があると思います。これらはともに肝臓で働く酵素サポーターです。ASTとは簡単に言うと、体のエネルギーのATPを作る酵素であり、ALTはタンパク質を分解して糖に変える反応があり、その時に出てくる酵素です。両方の酵素はタンパク質からできています。つまり、例えばASTの場合は15よりもALTの場合は14の方が数値が少ない場合、タンパク質が少ない可能性があるということです。

5つ目は総タンパクです。総タンパクというのは、血液の中に含まれるタンパク質の量です。例えば、水分を運ぶアルブミンなどが中身になります。総タンパクが7よりも低い方は、タンパク質が不足している可能性があります。

そして最後は尿素窒素です。タンパク質というのは、消化して吸収された後、最後は窒素になります。この窒素を捨てるときの形が尿素窒素であり、BUNとも書かれます。尿素窒素が極端に少ない人は、そもそもタンパク質を摂っている量が少ない可能性があります。その基準としては、12よりも少ない人はタンパク質を摂っている量が少ない場合があります。

まとめると、総コレステロールが180以下、γ-GTPが20よりも少ない、ASTが15より少ない、ALTが14よりも少ない、総タンパクが7以下、尿素窒素が12以下の場合、タンパク質が少ない可能性があります。ただし、それが摂っている量が少ないのか、胃酸が少ないのか、吸収がだめなのか、肝臓で合成できないかということはまた別の検査が必要になります。

こういったところを指標として見ていただくと、健康管理に役立ちます。以上です。

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