概要
患者 | 40代男性 |
施術回数 | 18回 |
通院期間 | 7ヶ月 |
通院ペース | 月に1〜4回 |
3ヶ月前にコロナに罹患し,そこから胃の痛み,ノドの違和感,動悸が始まった。
動悸は治ったものの,胃の痛みとノドの違和感が強いため病院で胃カメラをすると,逆流性食道炎と告げられる。
食欲もなく,体重も11kgも減ってしまい疲弊している。
ピロリ菌を除菌し,胃酸を抑える薬を服用するも変化がないため,ネット検索して当院を受診した。
施術内容
1回目
背中や腹部をはじめ,全身が緊張している。
とくに鳩尾の緊張が強いため,緊張をとく目的で背中と足に鍼をした。
コロナ後の症状で特徴的なのは首の緊張が強いことである。
自律神経を整える目的で首の筋肉に対して鍼をして電気を10分かけた。
2回目
幾分か楽だが,ビールを1口飲むと胸が熱くなる。
4回目
安静にしている時はやや楽になってきた反面,立っていると辛い。
8回目
周りから元気が出たと言われる。
実際に食事量はかなり戻った。
仕事で重作業をすると背中と胃の痛みが出る。
18回目
この頃はだいぶ体調も良く施術間隔を2週に1回にした。
さらに1週伸ばして3週間空けても調子が良かったので,治療終了とした。
考察
コロナの症状はまだ不明な点も多いが,経験上,鍼灸が力になれることも多い。
発熱,咳,倦怠感のほかに胃腸症状も加わることも多いため,
なんらかの影響があるとみて良いと思う。
本例では体の緊張がほぐれるのと比例して,胃腸症状も軽快していった。