患者
通院期間
施術回数
通院ペース
半年ほど前から胸焼けとげっぷ,胃もたれが出ており,病院で検査したところ逆流性食道炎と言われて投薬治療をしていた。
薬を飲むとその時は治るが,根本的な解決には至っていない。
げっぷをすると背中〜肩甲骨に強い痛みが走る。
またいつもではないが,舌の表面がピリピリする感覚にも悩まれさている。
ネットで検索して当院を見つけて来院。
施術内容
1回目
症状が胃・背中・舌と分かれているのでまずは原因を検討していく。
胃酸が逆流してノドや背中に痛みが走ることがあるが,今回は背中や肩甲骨に及んでいるので,果たしてそこまで遠い場所に痛み走るか疑問であった。
他の可能性として,げっぷの際に背中や肩甲骨の筋肉から痛みが出ている場合がある。
実際に肩甲骨の周りの筋肉を確認していくと,げっぷの時の痛みにそっくりな痛みが出る場所があった。
例えば寝違いなどでも,右を向くなどの特定の動きをすると痛みが出る場合があるのと同様に,げっぷの動きに合わせて特定の筋肉が痛みを出している可能性が高まった。
まずはそこを緩める場所に鍼をする。
お腹を確認するとみぞおちの下側に張り感があったので,足のツボに鍼をする。
舌のピリピリ感は,胃酸の逆流によるものなのか,舌痛症(舌の違和感を主とする症状)なのか判断が難しい。
今回は口の中が酸っぱいなどの症状がないため,舌痛症と考えて頭のツボに鍼をした。
鍼をうった後に舌のピリピリ感を尋ねると半分ほどになっていた。
以上3症状に対しての施術を行って1回目の施術を終了とした。
2回目
1週間後に来院。
げっぷ時の背中の痛みはまだあるが,施術前より軽減した。
舌のピリピリ感はなくなったが,熱いものを食べた時のような違和感がまだ存在する。
胸焼けはほとんどなかった。
経過は良いので,前回に引き続いて頭と背中のツボに鍼をして2回目の治療を終えた。
3回目
1週間後に来院。
げっぷ時の背中の痛みは一度もなかった。
胃の痛みは一瞬あったが,すぐになくなった。
舌のピリピリ感のみ,まだ少し残る。
状態を見るとお腹や背中の硬さは初回に比べてだいぶ柔らかくなっている。
舌の症状は前回に加えて首の前側の緊張が原因の可能性を考えて,そこに対応する手のツボに鍼をした。
すると先ほどまであった舌のピリピリ感が消失。
遠方からなので,「まだおかしい,と感じたらご連絡ください」と伝えて治療を終了した。
考察
胸焼け,げっぷ,背中の痛み,舌の痛みと広範囲な症状だったが,原因を速やかに見つけられたことで短い回数で症状を軽快に導くことができた。
また猫背の傾向にあったので,その辺りのアドバイスをしっかりと実践していだたいたことも大きかったと思う。