腰が痛過ぎて泣く
鍼灸院に来る理由のトップ3に入る腰痛。
症状も様々であり、腰が重い感じがするというものからぎっくり腰まで幅広いです。
中には冒頭のように涙を流すほどの腰痛を抱えて見える方もいますね。
もちろんここまで酷くなる前に来るのが正解。
しかし、痛くなってしまってから「早く来ればよかったのに」なんて言うのもあんまりですね。
そして、泣くほど痛い腰痛となると大きな病気でないかと不安になるもの。
人間不安が解消されるだけでも楽になるものなので、今回は腰が痛すぎる時はなんなの?という不安を解消していきたいと思います。
危険な場合もある
これだけ痛いんだから、何かの病気なんじゃないか?
そう不安になる気持ちもわかります。
不安を解消するには、まず最も大きな不安から消去していくのがいいですね。
腰痛を伴う重大な疾患をあげると・・
腎臓疾患
脊椎疾患
悪性腫瘍(ガン)
腰を強く打ってから痛いケース
難しそうな名前ばかりですが、具体的にどんな感じよ?というと・・
軽くジャンプすると腰に響いたり、浮腫みがある状態・・腎臓の疾患
朝方に強く痛み、運動で緩和する・・強直性脊椎炎
発熱と腰の痛みを伴う・・化膿性脊椎炎
(痛みがない場合もある)
腰痛に加えて、体重が減っていたり、横になると腰痛が悪化する・・悪性腫瘍
腰を打ってから痛い・・骨折の可能性
※あくまで参考です。
これらの状態に全て当てはまらなくとも、なにかおかしいと感じたら信頼できる医師にご相談ください。
これらが原因の腰痛は、鍼で腰をどれだけ治療しても良くなりません。
(骨折の回復は早くなるケースもあります)
とは言っても確率としてはとても低く、
例えば強直性脊椎炎は有病率0.0065%。
0.0065%というと、宝くじを1枚だけ購入して4等5万円を当ててから、さらに65分の1の抽選に当たるのと同じ確率です。
まず、大丈夫な可能性が高いでしょう。
(余談ですが、最近のテレビ番組はこういった恐怖を煽り過ぎてる気がします)
「姿勢を変えても痛みが変わらない」
「痛みがずっと存在する」
「熱が出たり、他の症状を伴っている」
そういったケースでは危険な腰痛の可能性も0ではない、ということだけご理解ください。
ヘルニアと言われてお悩みの方はこちらもごらんください。
関連記事:ヘルニアと言われたらどうしたらいいの?鍼灸師が答えます。
危険でなくても痛い場合はたくさんある
危険でなければ、腰痛として対処しましょう。
冒頭でも書きましたが、腰痛は鍼灸が得意とする分野です。
激しい腰痛であれば、前かがみの姿勢しか取れないかもしれません。
もっと酷ければ、起き上がるものやっと、といったケースもあります。
この痛みはなんなんだという話ですが、痛みそのものの原因は筋肉とその周りの組織にあります。
これは、堅苦しい表現を使うと、筋筋膜性疼痛(きんきんまくせいとうつう)と呼びますが腰や股関節の筋肉が過剰に張っていると思ってください。
そんな時は鍼灸が対象
張ってるなら湿布を貼ればいいじゃん!となりそうですが、その通りです。
本当に炎症が起きているケースであれば湿布でいいと思います。
が。
筋肉が張ってる状態と炎症が起きている状態は似てるようで違います。
湿布は明らかな炎症がある時は重宝しますが、こういった筋肉が張っている状態に湿布が効果的かどうかは・・。
これ以上書くと闇の組織に僕が消されてしまうので控えますが、医師による治療で効果が感じにくい・あまり感じられない時こそ鍼灸の出番です。
※炎症は、痛み以外にも発赤(赤くなる)、腫脹(はれる)、熱感(あつい感じ)、機能障害(動き等が制限される)が伴います。
痛い=炎症ではありません。
腰が痛すぎてお困りの方は一度、お近くの鍼灸院にお尋ねください。
参考記事:開業鍼灸師による鍼灸院の選び方ガイド