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下痢

下痢あるある

下痢がちだと,日常生活で困ることばかりですよね。

小学3年生の通学路で強烈な下痢に襲われて以来,

お腹ゆるキャラで過ごしてきた私はよく分かります。

トイレがない電車やバスを恐れ,中学生ではトイレによく行くので山根くんと呼ばれ,

いつもお腹大丈夫?といじられてきました。

自己紹介はこれくらいにして,下痢について解説しましょう。

下痢とは腸の中の水分が多く便が柔らかい状態です。

人間は食事をすると胃や十二指腸で食べものをドロドロに溶かします。

そこから腸で水分を吸い上げた結果,便になります。

ところが,なんらかの理由で,水分が多いままだと下痢になるわけです。

このなんらかの理由を4つに分けて解説しますね。

①食べ物下痢(浸透圧性下痢)

食べ物の影響で下痢するタイプです。

浸透圧下痢,なんて難しい名前がついてますが,話をわかりやすくするために食べ物下痢と呼びます。

どういう食べ物が当てはまるかというと

砂糖が入った甘いもの,塩辛いもの,乳製品に含まれる乳糖,ソルビトールという天然の甘味料,にがりや胃酸を抑える薬などに含まれる酸化マグネシウムなどが該当します。

これらを食べるとどうなるかというと,食べ物に水分が引き寄せられてくるんですね。

なめくじに塩をかけると,なめくじが小さくしおれていきますよね。

あれは塩の方になめくじの水分が引き寄せられて起こるんですが,腸内でも同じことが起こります。

梅酒を作るときに砂糖を入れると梅から水が出る,これも同じメカニズムです。

酸化マグネシウムは腸で水分を再吸収しにくくする作用がある。

これらのものを多く摂る方はまずやめてみるといいでしょう。

②やばい時下痢(分泌性下痢)

文字通り,やばいときの下痢です。

例えば食中毒,アレルギー,薬。

やばいものとったから水分で薄めよう,という反応です。

胃腸風邪などもあてはまります。胃腸にウィルスや細菌がつくので,それを下痢で追い出す反応なわけです。

このタイプの下痢は原因もはっきりしていることが多いので,

原因を解決する。

胃腸風邪なら休んで回復を待つ。

アレルギーなら原因の食べ物を摂らない。

薬で下痢になるなら医師や薬剤師に相談する。

余談ですが,

胃腸風邪になると過敏性腸症候群という下痢や便秘を繰り返す病気になる確率が上がります。

これはおそらく胃腸風邪で下痢して,おそらく腸内環境が変わるからです。

下痢して腸内に住んでいる腸内細菌が出ていってしまうから,ですね。

ここに分類していいかわからないが胆汁の関係で下痢になるケースがございます。

胆汁というのは,胆のうという内臓から分泌される消化液です。

胆のうはよく胆石ができるところですね。

ここから脂肪を分解する消化酵素を含む胆汁が分泌されます。

胆汁は小腸の終わりにある回腸で吸収されるんですが,

そこを切除しているか,炎症があると

吸収されずに胆汁がとどまり,それを薄めるために下痢してしまうケースがあります。

手術で腸をとっている方や,腸で炎症かある方は要注意です。

③病気下痢(滲出性下痢)

クローン病,潰瘍性大腸炎などの病気で炎症があることが原因です。

さっきの分泌性下痢は,病気の原因を外に出すための下痢でした。

こちらは病気によって炎症が起きて,水分が滲み出していることが原因です。

慢性的な下痢でお悩みの方はまずこれらの病気かあるか?をチェックした方が良いです。

余談ですが,

虫歯があると潰瘍性大腸炎になるリスクが4倍になるそうです。

口から肛門まで1本の管で繋がっているんですね。

 

④ストレス下痢(蠕動(ぜんどう)運動性下痢)

腸は心臓のようにリズムで動いてます。

心臓と違い,リズムは不規則です。

その運動をぜんどう運動と呼びます。

ぜんどう運動蠕動運動が活発すぎて食べ物がすぐ送られるのがこのタイプ。

原因として一番多いのはストレスです。

ストレスがかかると自律神経の交感神経が緊張します。

実は交感神経が緊張するとぜんどう運動は減少します。

原始時代に,マンモスに追われてやばい時にトイレ行きたくなっていたら,,

今頃私たち人類は繁栄していません。

ですがずっと交感神経の緊張か続くと,

一過性にグッと副交感神経が強くなります。

この時にぜんどう運動が進んで下痢になるわけです。

下痢止めで有名なストッパという薬も,副交感神経の働きを抑える成分が含まれています。

もちろんストレス以外にもぜんどう運動を進めるものはあります。

意外と多いのが、センナ,ダイオウなどの漢方薬で蠕動運動亢進しているタイプです。

もしこれらのものを服用しているので,あれば注意した方がいいでしょう。

このぜんどう運動タイプに対しては

自律神経を整えるという意味で

我々鍼灸師がお役にたてますので,お困りの方はぜひご相談ください。

 

とにかく下痢はタイプによって異なるので,

自分はどのタイプか?を知ることが大事。

下痢するということは,水分以外に食べ物に含まれる栄養素も吸収できていない可能性が高い。

私も下痢がちな頃は今より10kg以上痩せていました。

やせててすぐトイレに行くと,

虚弱キャラとして扱われます。

それが嫌だ!というぼくのような方は,ぜひ自分の下痢タイプを探して対策を講じてください。

あなたのトイレの回数が減れば,これほど嬉しいことはありません。

 

 

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